輸血部このページを印刷

メッセージ

当院は造血幹細胞移植などの先進医療を積極的に実施しているために輸血用血液製剤の使用量が多いのが特徴です。そのため、院内の輸血管理体制の整備には特に力を入れており、安全で適正な輸血療法を目指しています。また、当院では貯血式自己血輸血を推進していますので、全身状態がよく、貧血のない待機的手術予定の方は、積極的に自己血輸血療法の希望を申し出てください。

実施業務

輸血部では、輸血用血液製剤の管理(出入庫)、血液製剤使用前の検査、造血幹細胞の凍結保存・管理、臍帯血の保管などを行っています。

輸血用血液製剤の管理
コンピューターシステムによる輸血用血液製剤の管理や厳しく温度管理された保冷庫での保管

血液製剤使用前の検査
血液型検査(ABO式、Rh式など)
交差適合試験、抗体スクリーニング、不規則抗体同定検査

輸血用血液製剤の放射線照射(顆粒球輸血時の放射線照射も含む)

貯血式自己血輸血の採取・保管(冷凍式・冷蔵式)・管理

全自己フィブリン糊調製装置を用いた自己フィブリン糊の作製・保管

造血幹細胞の処理・凍結保存・管理

その他
CD34陽性細胞測定、DLI(ドナーリンパ球輸注術)細胞の保存・管理、血小板洗浄術

業務実績

輸血関連検査(2016年度)

血液型検査:18,723件/年、交差適合試験:10,883件/年、抗体スクリーニング:10,550件/年

同種血使用量(単位/年)

  2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
赤血球製剤 15,038 15,741 15,426 16,377 19,328
血漿製剤 12,794 9,262 6,246 6,272 8,450
血小板製剤 96,195 88,070 76,045 88,845 105,470

血液内科の造血幹細胞移植件数の増加に伴って、血液使用量も増加し、2016年度は133,248単位使用しており、年間10万単位以上の使用量になっています。

貯血式自己血輸血

1984年に輸血部が設立され、輸血業務の一元管理が開始されました。1986年から輸血部での自己血採血が始まり、1990年後半からは自己血漿から用手法による自己クリオプレシピテート(自己クリオ)作製を開始し、現在では自己血採血患者さんの約80%が自己クリオ作製を依頼しています。2014年からは全自己フィブリン糊調製システム(クリオシールシステム)を用いて、自己血漿から自己クリオとトロンビン両方を作製する自己フィブリン糊を始めました。
また、当院の自己血輸血の特徴の一つは、赤血球製剤の冷凍保存例が多いことです。遠方より多くの方が紹介されてくるために、紹介時に自己血採血をすることが多く、手術日未定のために長期保存の必要性があり、赤血球製剤を冷凍保存します。これは1年間保存が可能です。

手術時輸血実施患者さんにおける自己血単独率(自己血だけで出血に対応した患者さんの割合)

  2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
自己血単独率 66.9% 68.3% 80.6% 70.0% 67.0%

手術時に輸血が必要な患者さんの約70%が自己血のみで終了しています。当院では緊急手術や大量出血および全身状態の悪い患者さん以外は、ほぼ貯血式自己血輸血で対応しています。

造血幹細胞保存件数(件/年)

  2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度
凍結保存件数 61件 90件 81件 85件 73件

主に末梢血幹細胞移植のために採取された末梢血幹細胞を、CP-1液を用いて凍結保存しています。移植日程が決まった時点で、輸血部でスモールサンプルを用いて造血幹細胞の回収率を測定し、移植が安全に実施できることを確認しています。

スタッフ紹介

常勤医

牧野茂義(部長)

西田彩、梶大介(血液内科兼任)

臨床検査技師(認定輸血検査技師3名)

府川正儀(科長)、髙橋みどり、吉井真司、水村真也、
芳野達弘、櫻井梨恵、関紀子、藤田誠一(8名:輸血部専任臨床検査技師)

井上いづみ、佐久間良三(非常勤職員)

看護師(外来)

外来看護師4名

部長紹介

部長 : 牧野 茂義 昭和59年卒

輸血医学、血液内科学、末梢血幹細胞の簡便凍結保存法、貯血式自己血輸血療法

  • 日本輸血・細胞治療学会 認定医・副理事長
  • 日本自己血輸血学会 常務理事
  • 日本血液学会 専門医・指導医
  • 日本内科学会 総合内科専門医・認定医・指導医
  • 日本造血細胞移植学会、日本臨床腫瘍学会