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B型肝炎感染者数
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B型肝炎ウイルス(HBV)を持つ人はわが国では人口の約1%です。30年前には約3%といわれていましたが、母子感染の予防の確立、医原性の疑われる処置の排除などによって、HBs抗原陽性者は減少しつつあります。実際に肝病変が起こる慢性B型肝炎は約30〜50万人、B型肝硬変は約5〜10万人存在すると推定されています。 | |
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B型肝炎の治療法/治療成績
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ラミブジン(Lamivudine:ゼフィックスTM) |
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ヌクレオチドアナログであるラミブジンは内服の抗ウイルス剤で、副作用も少ないため各国で広く使用されています。ALTが正常値の2倍以上の高値で経過する場合には、本剤を使用する適応がありますが、肝臓専門医による投与が理想的です。e抗原陰性例やe抗原陽性でもHBV-DNAが108copy/ml以下であれば効果も良好ですが、e抗原でHBV-DNAが108copy/ml以上の場合には治療効果に限界があり、6ヶ月目前後より耐性株の出現が高頻度で注意が必要となります。耐性株が出現することによる肝炎急性増悪(breakthrough)が起こった場合は、インターフェロンの他、同様な抗ウイルス薬であるアデフォビルAdefovir(ヘプセラTM)が有効です。 いずれの場合においても1年以上の長期投与が原則となります。
ラミブジン1日100mg内服を1年間行った場合のe抗原e抗体系のセロコンバージョン率は、治療前のALT値に比例します。ALT値が正常の5倍以上であれば65%、2〜5倍であれば25%、2倍以下では5%以下です。ラミブジンにインターフェロンを併用するとセロコンバージョン率が高くなり、また、長期投与を行うとセロコンバージョン率が高くなると報告されています。 |
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抗ウイルス剤として以前より使用されており、ラミブジンと同様の治療目標で、同様の治療適応の薬剤です。インターフェロンは注射剤で、発熱・全身倦怠感・うつ病などの副作用もありますが、ラミブジンにみられるような耐性株の出現はありません。両薬剤は、投与期間・薬剤費用・通院の手間・副作用出現などについて、患者への十分な説明・協議が必要となります。 インターフェロン治療は、通常週2〜3回で6ヶ月またはそれ以上の間歇長期投与で行われますが、多くの場合、治療開始初期のみ4週間程度の連日投与が行われます。
ALTが正常の2倍以上のe抗原陽性慢性肝炎に対して、週2回のインターフェロン治療を6〜12ヶ月間行うと、e抗原陰性化率は30〜40%で、無治療の10〜15%より高率となります。インターフェロン投与方法による治療効果の違いは大きく、4週間連日投与のみを行ったわれわれの治療症例ではe抗原陰性化率は19.5%となりました。また、インターフェロン治療例を長期に観察した51例のわれわれの集計では、7年後のe抗原陰性化率は49.0%でした。 |
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e抗原陽性のB型慢性活動性肝炎に対して、宿主の免疫能の高まったALT上昇時期にステロイド剤を3〜4週間投与する治療法です。投与終了後に特徴的なALTの反跳現象(rebound現象)がみられ、この時期の経過観察後にe抗原陰性化・ALT正常化を期待する治療です。ALT反跳時期に肝炎重症化を引き起こす危険性が指摘されているので、肝臓専門医以外での治療はできません。肝硬変に近い進行慢性肝炎症例やAFP高値の慢性肝炎症例においては行えません。
e抗原陰性化率は1年後約50%、3年後は約70%です。 |
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漢方製剤である小柴胡湯、グリチルリチン(グリチロンTM)、グリチルリチン注射剤(強力ネオミノファーゲンCTM)、ウルソデオキシコール酸(ウルソTM)などは免疫調節剤・肝庇護剤として主としてトランスアミナーゼを低下させる目的で使用されますが、ウイルス学的な効果は小さいです。プロパゲルマニウム(セロシオンTM)は免疫調節作用があり、トランスアミナーゼの反跳現象を経てウイルス学的な改善をもたらしますが、一時的な肝炎重症化の危険性も指摘されています。
グリチルリチン注射製剤(強力ネオミノファーゲンCTM)を1日40mlで週5回以上静脈注射すると16%の症例でALTの正常値が得られました。1日100mlとすると32%の症例でALT正常値が維持できています。ウルソデオキシコール酸内服は、これらグリチルリチン製剤と相加的ないし相乗的作用を示して、ALT低下をもたらします。 | |
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B型肝炎の合併症
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慢性肝炎が進行すると肝硬変をおこします。慢性肝炎・肝硬変の最大の合併症かつ予後を規定するものは、肝癌の出現です。肝細胞癌以外の合併症・症状は、食道静脈瘤、腹水・浮腫、肝性脳症、血球減少・出血傾向などがありますが、これらの発症はいずれも肝細胞癌出現に非常に大きく依存し、肝癌ができない場合には、これらの症状の出現率は低くなります。 慢性肝炎を長期に経過観察すると約4%の症例で黄疸を伴う「肝炎重症化」、約0.5%の症例肝性脳症を伴う「劇症化」が起こっています。 | |
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B型肝炎の予後
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(1)肝硬変進行率 インターフェロン・ステロイドを使用していない「無治療の」B型慢性肝炎610例からの肝硬変進行率は、5年後8.0%、10年後21.2%、15年後37.0%となっています。慢性肝炎病期別にみた肝硬変進行率をみると、5年進行率はそれぞれ0%、6.2%、17.0%、10年進行率はそれぞれ8.2%、16.4%、35.0%、15年進行率はそれぞれ35.0%、27.9%、53.7%です。
(2)肝細胞癌発癌率 無治療B型慢性肝炎610例からの肝癌発癌率は、5年後2.1%、10年後4.9%、15年後18.8%となっています。慢性肝炎病期別にみた肝細胞癌発癌率をみると、5年発癌率はそれぞれ0%、0.8%、6.2%、10年発癌率はそれぞれ2.7%、4.4%、7.7%、15年発癌率はそれぞれ11.5%、7.1%、34.3%となっています。 | |
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