平成29年度 虎の門病院 本院 病院指標このページを印刷

はじめに

 DPC病院指標とは、DPCデータから厚生労働省が定めた全国統一の定義と形式に基づいて作成した指標です。病院の実態をあらわす診療実績とは異なります。

病院指標項目

用語の解説

病院指標

医療の質を一定の定義と形式に基づき具体的に数値化し、客観的に評価したものをいいます。

DPC(診断群分類別包括制度)

病名等により1日あたり包括部分の入院費が決まり、この額に出来高部分の額を合算する計算方法のことです。

DPC14桁コード

入院で行われた治療行為を、医療資源を最も投入した傷病名に手術、処置の有無などを組み合わせて示したものです。

Kコード

診療報酬点数表の手術の種類ごとに決められたコードのことです。

平均在院日数

当院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。

全国平均在院日数

病院に入院していた日数(在院日数)の全国の平均値です。

転院率

該当する症例数のうち、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者さんの割合です。

全指標共通算出定義

  • 対象は平成29年4月1日~平成30年3月31日までの退院患者。
  • 自費、自動車賠償責任保険、労災保険、臓器移植の患者、入院後24時間以内に死亡または生後1週間以内に死亡した患者、短期入院、出来高算定患者、DPC対象外病棟入院患者は対象外。
  • 年齢は入院時年齢で集計。
  • 患者数が10名未満のものについては、個人情報保護の観点より「-」と表記。

※各指標の詳細な定義については、各項目をご覧ください。

当院は医療機関ホームページガイドラインを遵守しています

厚生労働省ホームページ「医療法における病院等の広告規制について」

年齢階級別退院患者数 ファイルをダウンロード

算出結果

平成29年度 年齢階級別退院患者数集計

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 404 133 360 903 1671 2671 3964 4687 2323 220

解説

当院は医学への精進と貢献、病者への献身と奉仕を旨とし、その時代時代になしうる最良の医療を提供することを基本理念として「あなたにも、私たちにも、満足度の高い医療を提供します」をモットーに、35の診療科に分化された高度な先進医療を担う急性期病院として日本全国から幅広い年齢層の患者さんを診療しています。超高齢社会を反映して60歳代から70歳代の年齢層が多くなっています。0歳から9歳までの10歳未満の患者さんが比較的多い理由としては、小児救急を受け入れ、一般の疾患に対し24時間入院治療ができる体制を整えていること、幼い患者さんに対する全身麻酔下での母斑や腫瘍に対する入院治療が多いことがあげられます。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで) ファイルをダウンロード

算出定義

  • 診療科ごとに、症例数の多いDPC14桁コード上位5症例を掲載。

算出結果

肝臓内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2-なし 肝がんに対する血管塞栓術(TAE(TACE)) 101 15.28 11.44 0.99% 73.34
060050xx99x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 肝がんの精査加療 37 10.03 9.90 5.41% 68.73
060050xx02x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除等 手術・処置等2-なし 肝がんに対する部分切除術 37 25.16 15.47 0.00% 67.73
060300xx97100x 肝硬変(胆汁性肝硬変を含む。) その他の手術あり 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 食道静脈瘤に対する内視鏡的結紮術 27 11.33 13.61 3.70% 64.56
060050xx0300xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)等 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 肝がんに対するラジオ波焼灼療法 20 12.90 8.43 0.00% 70.35

解説

当院は東京都の肝疾患診療連携拠点病院の認定をうけていることから、肝疾患相談センターを設置し肝疾患に関する総合的な相談支援を行っています。
肝臓内科のDPC症例で最も多いのは肝がんの血管塞栓術(TAE(TACE))でした。平均年齢は73.34歳とご高齢の患者さんが多いことがわかります。肝がんは再発しやすい腫瘍ですので、再発部位に繰り返し治療を行うための入院も多くなっています。3番目の肝がん部分切除術は消化器外科で手術をしたあとに、肝がんの術後評価を行うため転科したものです。よって、平均在院日数が25.16日と長くなっています。
最も注目する点は、近年の目まぐるしい新薬の開発で話題のC型肝炎治療です。こちらはDPC対象外ですので当集計からは除外となりますが、新薬導入目的の入院は当科でも1番多い症例となりました。患者さんひとりひとりに合わせて最適な治療を選択し、消化器外科と連携し全力で治療にあたっています。
血液内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 悪性リンパ腫のリツキサン(分子標的薬)による治療 141 16.08 16.48 0.71% 66.75
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2-2あり 急性骨髄性白血病に対する化学療法 79 43.62 40.97 2.53% 56.05
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 悪性リンパ腫に対する移植のための造血幹細胞採取 52 41.62 33.42 1.92% 62.87
130030xx99x50x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2-5あり 副傷病なし 悪性リンパ腫に対するベンダムスタチン(化学療法)投与 29 12.69 13.89 0.00% 65.24
130030xx97x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2-3あり 悪性リンパ腫に対する化学療法投与と輸血 25 48.92 34.49 0.00% 57.96

解説

血液内科のDPC症例で最も多いのは非ホジキンリンパ腫のリツキサンによる治療入院です。初回治療の患者さんは数日間の入院を要しますが、その後、多くの場合は外来化学療法室での通院治療となります。非ホジキンリンパ腫の造血幹細胞採取は、そのあと行う自家移植のために実施します。DPC対象外のため当集計からは除外となっていますが、血液内科では急性白血病に対する造血幹細胞移植も多く行われております。当院は国内最多件数の造血幹細胞移植実施施設であり、このうち臍帯血移植の割合が多くを占めているのが特徴です。疾患の状態や患者さんの状態(年齢等)に合わせた移植方法を選択しており、60歳代から70歳代前半の患者さんに対して同種造血幹細胞移植の適応が広がっています。移植の準備・実施・退院後の診療については医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、移植コーディネーターがチームとしてあたり適切な治療が提供できるように努めています。
内分泌・代謝内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
100260xx9710xx 下垂体機能亢進症 手術あり 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 下垂体腫瘍の内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出手術と下垂体前葉負荷試験 82 21.35 19.47 1.22% 49.38
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2-1あり 副傷病なし 2型糖尿病の教育入院(インスリン導入) 55 10.75 14.27 0.00% 64.24
100180xx99000x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 原発性アルドステロン症の精査加療 34 6.03 5.76 0.00% 49.88
100260xx9910xx 下垂体機能亢進症 手術なし 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 下垂体腫瘍の下垂体前葉負荷試験 26 8.69 6.62 3.85% 53.42
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 2型糖尿病の血糖コントロール 24 7.88 11.16 0.00% 64.00

解説

内分泌代謝科は内分泌部門と糖尿病・代謝部門のふたつの部門で形成しています。両部門を合わせた診療科としてのDPC症例トップ5は上記のようになりました。部門ごとの解説は以下の通りです。

【内分泌部門】
内分泌部門で最も多い症例は下垂体腫瘍の内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術のための入院です。間脳下垂体外科で手術を行ったあとに当科に転科して、原疾患による内分泌障害の改善の程度の評価と補助療法を実施し、さらに各種のホルモンが不足していないか適切な評価と治療方針の決定を行っています。患者さんごとに最適な治療法を考えながら診療科間で連携して治療にあたっています。次に多いのは副腎疾患の精査目的入院で、特に原発性アルドステロン症の診断のための入院が多くいらっしゃいます。

【糖尿病・代謝部門】
糖尿病・代謝部門で最も多い症例は2型糖尿病の教育目的入院です。教育入院は、食事療法や運動、投薬について患者さんとご家族の皆さんが糖尿病について十分に理解され、自己管理していただくことを目標としています。1型糖尿病につきましても同様です。糖尿病治療の目的は血管合併症の発症、進展を防止して日常生活の質の維持と健康寿命を確保することです。このためには血糖値を患者さんそれぞれに適正なレベルにコントロールする必要があります。当院は総合病院という特性から基礎疾患のあるご高齢の患者さんも多くいらっしゃいます。入院中に合併症の検査を行い他の診療科と連携しつつ、診断結果に基づいて最適な治療法を決定しています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2-なし 間質性肺炎の精査加療 121 20.33 19.65 3.31% 73.70
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 肺がんの化学療法 91 14.91 11.99 0.00% 68.32
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 肺がんの精査 気管支鏡など 84 7.00 3.59 2.38% 68.23
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 誤嚥性肺炎の加療 83 23.96 20.83 7.23% 81.66
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 肺がんの加療 レジメン変更、化学療法中止 59 15.88 14.60 3.39% 73.92

解説

呼吸器センター内科で取り扱う最も多い疾患は肺がんです。DPCで見る場合、肺がんの化学療法と精査目的の入院が多くなっています。化学療法はお薬を使う治療で、進行期や術後の患者さんに行います。個々の患者さんに最も適したお薬を選択し、肺がんの治療成績向上のため多くの臨床試験に参加し新しい治療法の開発にも積極的に取り組んでいます。
肺がん以外では間質性肺炎、および誤嚥性肺炎の加療目的入院が多くなっています。間質性肺炎やびまん性汎気管支炎などのびまん性肺疾患に関しては、厚生労働省の「びまん性肺疾患に関する調査研究班」に参加し、診断や治療に関する研究を日々、行っています。肺炎の患者さんはご高齢になるほど重症化する傾向がありますので早期の診断と治療が大変重要です。後述の指標4「成人市中肺炎の重症度別患者数」もご参照ください。

睡眠呼吸器科は、睡眠時無呼吸症候群の治療に特化しています。入院症例としましては、睡眠時無呼吸症候群を診断するための終夜睡眠ポリグラフィーを375例実施しましたが、DPC算定外のため当集計には含まれていません。
消化器内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2-なし 胃がんの内視鏡的胃・十二指腸ポリープ・粘膜切除術(ESD) 205 10.63 8.73 0.00% 71.25
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2-なし 副傷病なし 胆管結石の内視鏡治療、悪性胆管狭窄の内視鏡的胆管ドレナージ等 147 9.46 10.61 2.72% 71.90
060010xx02x00x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 内視鏡的食道粘膜切除術等 手術・処置等2-なし 副傷病なし 食道がんの内視鏡的食道粘膜下層切除術(ESD) 103 11.94 9.52 0.00% 68.80
060090xx02xxxx 胃の良性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 その他のポリープ・粘膜切除術等 胃腺腫の内視鏡的粘膜切除術(EMR) 89 9.64 7.25 0.00% 66.04
060100xx99xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 手術なし 大腸ポリープの内視鏡検査 75 2.72 3.02 0.00% 75.95

解説

消化器内科は胃腸グループと肝胆膵グループのふたつの専門で構成されています。診療科としての症例トップ5は上記のようになりました。

【胃腸グループ】
当科で第1位の症例は、胃がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)です。2番目に多いのは食道の内視鏡的粘膜切除術(ESD)です。近年の内視鏡技術の目覚ましい発達で早期がんの発見される頻度は増加し、早期がんであれば内視鏡切除などの局所切除で患者さんの身体の負担が比較的少なく治療することができます。内視鏡的結腸ポリープ粘膜切除術(EMR)はDPCの集計対象外ですが、150件の入院治療を行いました。大腸の内視鏡検査は、便潜血陽性の精査目的や基礎疾患のある患者さんの大腸腺腫やポリープを確定診断するための入院加療です。通常外来で行いますが、患者さんの病状や年齢によっては安全を考慮して入院で検査を行うことができます。

【肝胆膵グループ】
肝胆膵グループでは学会認定の超音波指導医及び専門医、超音波検査師を有し、エコー検査を中心に他の画像検査と組み合わせて正確な診断を心がけています。エコー検査は患者さんの身体に負担が少ないため、ご高齢の患者さんが比較的多いのも当科の特徴です。肝胆膵グループで最も多い症例は総胆管結石のERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)と結石除去、胆管ドレナージのための入院で診療科全体の第2位となりました。当院では学会認定の内視鏡指導医及び専門医が治療します。疾患では他に膵がんの治療入院や肝がんの治療も実施しております。エコー、CTなどは可能な限り外来で実施し、確定診断のために入院して内視鏡検査を行っています。
いずれの疾患も、手術が必要な場合はスムーズに消化器外科に転科できる連携体制をとっています。
神経内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 脳梗塞のエダラボン(急性期脳梗塞の治療薬)による加療 30 14.63 16.38 13.33% 65.83
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-2あり 副傷病なし 脳梗塞の加療(リハビリテーションあり) 28 16.11 16.51 28.57% 69.21
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし てんかんの精査加療 20 4.30 6.32 0.00% 46.75
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 手術・処置等2-なし 一過性脳虚血発作の精査加療 16 3.63 6.28 0.00% 59.44
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 炎症性ニューロパチーに対する免疫グロブリン製剤の投与 - - 16.95 - -

解説

神経内科で最も多い症例は脳梗塞で合わせて126例の入院がございましたが、DPCでは治療法や重症度による評価で分岐が多岐にわたるため上記のようになっています。脳梗塞のなかでも、急性期脳梗塞のエダラボン加療の症例が最も多くありました。当院は東京都脳卒中急性期医療機関の指定を受けており、神経内科、脳神経外科、脳神経血管内治療科の3科で脳卒中センターを形成し24時間昼夜を問わず治療にあたっています。脳卒中センターでは急性脳梗塞などの脳血管障害の急性期治療として、rt-PA静注療法などの内科的治療とカテーテルによる脳血管内治療、外科的治療(手術)を偏りなく最適な治療を病状に応じて実施できる体制をとっています。脳梗塞はその特性から、治療が長期に渡ることが多くありますので回復期や長期療養に関しましては地域の医療機関と連携し、転院できることを重視しています。指標5「脳梗塞のICD別患者数」もご参照ください。
脳梗塞以外にもてんかんや末梢性めまい症、パーキンソン病など神経疾患の広い領域をカバーしています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 狭心症の心臓カテーテル検査等 377 3.36 3.03 0.00% 69.50
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1-なし、1,2あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 狭心症の経皮的冠動脈形成術 285 5.67 4.62 0.00% 70.84
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2-なし 心房細動および頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーション(心筋焼灼術) 118 8.28 5.30 0.00% 62.97
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし うっ血性心不全の精査加療 73 21.58 17.71 0.00% 79.79
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1-なし、1あり 手術・処置等2-なし 副傷病なし 閉塞性動脈硬化症に対するPTA(経皮的血管形成術) 66 12.50 5.68 0.00% 71.73

解説

当院は東京都CCUネットワークに加盟しており、24時間、循環器専門医師による救急患者の受け入れが可能で、循環器内科当直がおります。
循環器センター内科で最も症例数の多いカテーテル検査入院は、狭心症など虚血性心疾患の診断を行うためのものです。
冠動脈の狭窄または閉塞部位にバルーンやステントで血管を拡張、もしくはロータブレーターで石灰化病変を削るPCI(経皮的冠動脈インターベンション)も多く実施しています。第3位のカテーテルアブレーションは頻脈性不整脈に対する治療です。不整脈のひとつである心房細動を放置しますと脳梗塞を起こす危険がありますので予防として抗凝固薬の内服を行い、必要と患者希望に応じカテーテルアブレーションを行います。
第4位は心不全の急性憎悪に対する精査加療です。病名だけでみますと心不全は狭心症や頻脈性不整脈とともに多くなりますが、治療内容ごとにDPC分類が細かく設定されているため症例数は分散しています。第5位は下肢閉塞性動脈硬化症に対するPTA(経皮的血管形成術)です。画像診断を行い、必要な症例には血管内治療だけでなく手術などの治療を積極的に行っています。
全般的に重症患者が多く、全国平均よりは長めの入院期間となっております。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 腎機能低下、腎機能低下に伴う体液異常の管理等 107 9.43 12.23 0.00% 62.34
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2-なし 副傷病なし 末期腎不全の内シャント設置術(透析なし) 48 10.21 8.50 4.17% 65.50
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-1あり 副傷病なし 末期腎不全の透析導入 39 17.62 14.55 2.56% 65.77
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1-あり 副傷病なし 慢性腎臓病に対する経皮的腎生検 32 9.63 7.35 0.00% 55.06
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2-なし 全身性の血管炎や全身性臓器障害を合併した膠原病の精査加療 29 18.38 17.16 0.00% 63.48

解説

腎センターの主な症例は、腎機能が低下した患者さんの体液異常などの管理を目的とした入院です。心不全などを合併した慢性腎不全の患者さんの加療や腎移植患者の保存期管理などを行っています。当院は川崎市の分院とともに(社)日本臓器移植ネットワークの腎臓移植施設に登録されており、内科・外科が連携し腎移植後の管理も行っています。
また、末期腎不全に対して血液透析を導入するための内シャント設置術も行っており、設置した内シャントを使用して行う透析導入のための入院も上位に上がっております。
他には診断目的の腎生検、全身性の血管炎など全身臓器障害を合併した様々な膠原病の患者さんの精査加療や膠原病の診断治療も腎センターで行っています。
精神科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
170040xxxxxxxx 気分[感情]障害 うつ病の加療 24 56.92 19.36 0.00% 56.08
010250xxxxxxxx アルコール依存症候群 アルコール依存症の加療 - - 8.44 - -
130050xx99x2xx 慢性白血病、骨髄増殖性疾患 手術なし 手術・処置等2-2あり 慢性白血病に対する治療 - - 17.46 - -
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神および行動の障害 副傷病なし 薬物依存の加療 - - 2.66 - -
100260xx9900xx 下垂体機能亢進症 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 下垂体機能亢進症の加療 - - 8.19 - -

解説

精神科ではほとんどの症例が出来高算定となり、DPC対象として10例以上の症例が掲載できるのは第1位のうつ病の加療のための入院でした。
当院では精神保健福祉法に基づく病棟を持ちませんので外来診療の割合が多くなります。
また、精神科リエゾンチームで身体疾患(血液疾患等)の精神科的フォローもおこなっています。
感染症内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 腎・尿路感染症の精査加療 11 12.55 12.34 0.00% 70.18
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2-なし ウイルス性腸炎の加療 - - 5.50 - -
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 蜂窩織炎や丹毒などの急性感染症 - - 11.73 - -
030245xxxxxxxx 伝染性単核球症 伝染性単核球症の加療 - - 7.76 - -
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2-なし 敗血症の精査加療 - - 19.01 - -

解説

臨床感染症科ではさまざまな感染症の患者さんや原因不明の熱が持続する患者さんの診療を行っています。院内全ての感染症全般の診断・治療と予防につとめ、難治性の感染症や血液内科で生じる造血幹細胞移植後に起こる特有の感染症、術前・術後感染症など全ての診療科のコンサルテーションを受けています。基礎疾患・病態に合併した難治性感染症では診療科との連携を十分に行い、患者さんが早期に改善するよう努めています。
腫瘍内科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx99x00x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 乳がん症状に対する緩和ケア 17 18.24 9.58 17.65% 58.29
060020xx99x30x 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-3あり 副傷病なし 胃がんの化学療法(放射線療法なし) 16 5.63 6.83 0.00% 63.94
060020xx99x00x 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 胃がん症状に対する緩和ケア 16 14.75 11.11 18.75% 65.94
090010xx99x30x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-3あり 副傷病なし 乳がんの化学療法(放射線療法なし) 15 15.73 8.86 13.33% 67.67
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等2-2あり 副傷病なし 膀胱がんの化学療法 12 4.83 11.31 0.00% 51.42

解説

臨床腫瘍科はがん薬物療法や緩和ケアを専門とする診療科で、さまざまな悪性腫瘍の治療を行っています。第1位は乳がんに対する緩和ケアのご入院でした。扱う疾患としましては乳がん、胃がん、膵がん、泌尿器がんなどが上位の疾患になります。いずれも治療法によるDPC分類の種類が多いため症例数が分散し、上記がトップ5となりました。
それぞれ他の診療科と密接に連携をとりながら、さまざまな悪性腫瘍の薬物療法と緩和ケアを実施しています。また、外来での化学療法も多く行っており、外来化学療法室には専門スタッフが常駐して対応しています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2-なし 肺がんの胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 277 10.78 12.35 1.44% 66.95
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等 肺良性腫瘍の胸腔鏡下肺切除術 40 8.95 9.85 2.50% 63.58
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2-なし 副傷病なし 気胸の胸腔鏡下肺切除術 27 8.74 10.04 3.70% 37.56
040020xx97xxxx 縦隔の良性腫瘍 手術あり 縦隔腫瘍(胸腺腫等)に対する胸腔鏡下手術 19 4.58 8.94 0.00% 45.37
040010xx01x0xx 縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍 縦隔悪性腫瘍手術等 手術・処置等2-なし 縦隔腫瘍(悪性腫瘍)に対する胸腔鏡下手術 10 6.70 11.03 0.00% 48.60

解説

上記はDPCというまとめ方別で、当科の入院での胸腔鏡下手術の対応疾患別トップ5を提示してあります。
第1位から順に、肺の悪性腫瘍(手術あり)とは肺がんや転移性肺腫瘍等に対して、良性疾患肺切除術とは上記の肺悪性腫瘍以外(炎症性肺疾患や良性腫瘍等)に対して、気胸肺切除術等とは自然気胸やその他の気胸に対して、縦隔の良性腫瘍(手術あり)とは成熟奇形腫、神経原性腫瘍、嚢胞性腫瘤等に対して、縦隔悪性腫瘍手術等とは胸腺腫や胸腺がん等に対して、各々胸腔鏡下による手術で入院治療を行った症例数等を表記してあります。
消化器外科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx01001x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病あり 結腸がんに対する腹腔鏡下切除術 161 16.45 23.82 1.24% 65.55
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 胆石性胆のう炎の胸腔鏡下胆嚢摘出術 160 6.19 7.40 0.00% 57.96
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-6あり 副傷病なし 結腸がんの化学療法 131 3.98 4.47 0.00% 71.47
060040xx02x01x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 肛門悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等2-なし 副傷病あり 直腸がんに対する腹腔鏡下切除術 116 19.76 28.92 0.00% 62.15
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 食道がんの化学療法 85 11.95 9.69 0.00% 65.25

解説

消化器外科は上部消化管グループと下部消化管グループ、そして肝胆膵グループの3つの専門で構成されています。診療科としての症例トップ5は上記の通りになりました。

【上部消化管グループ】
手術症例数だけに着目した場合、平成29年度に一番多く取り扱っている症例は胃がんの手術で合計110例、また食道がんの手術で57例でした。DPCでは治療ごとの胃がんおよび食道がんの診断群分類が多く設定されているため症例数は分散し、診療科の上位5位には入っておりません。
手術は勿論のこと、食道がん、胃がんとも術後補助、再発治療を中心とした入院・外来通院化学療法を多数実施し、また食道がんにおいて非手術治療希望の患者さんには主に根治的化学放線療法を実施しています。GIST(消化管間質腫瘍)を含む胃の粘膜下腫瘍に対しては、腹腔鏡手術や内視鏡と腹腔鏡を併用した手術を積極的に行っています。

【下部消化管グループ】
下部消化管グループで最も多い症例は腹腔鏡下で行う結腸がん切除術です。治療法による診断群分類が多く症例が分散するため上記件数となっております。直腸がんは当科で2番目に多い症例となります。手術の適応のある患者さんには出来る限り早期に手術を行うことに努め、外来受診後約2週間以内に手術を実施しています。多くの患者さんで傷の小さい低侵襲の腹腔鏡下手術を第一選択とし、早期回復、早期退院につながるように治療を行っています。
また、臨床腫瘍科、放射線治療科と連携し、術前化学放射線療法や術後補助化学療法も行っています。

【肝胆膵グループ】
肝胆膵グループでは胆石性胆のう炎や胆のうポリープに対する腹腔鏡下胆嚢摘出術の症例を最も多く扱っています。通常は無症状でがんの合併が疑われない場合には定期的な経過観察を勧めていますが、胆のうに石が充満したり、胆のうの壁が厚く、胆のうがんと区別がつかない時には手術を行っています。
肝がんは肝動脈塞栓療法やラジオ波治療など、患者さんと肝臓自体の状況をよく確認し、肝臓内科、消化器内科と連携してより適切な治療法を選択しています。
乳腺・内分泌外科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 単純乳房切除術(乳腺全摘術)等 手術・処置等2-なし 乳がんの腋窩部郭清を伴わない乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除) 105 9.78 10.15 0.00% 57.35
090010xx03x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2-なし 乳がんの腋窩部郭清を伴わない乳腺悪性腫瘍手術(部分切除) 100 6.09 6.37 0.00% 55.73
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2-なし 乳がんの腋窩部郭清を伴う乳腺悪性腫瘍手術(部分切除) 49 11.06 11.45 0.00% 54.73
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり 乳腺腫瘍切除術 28 3.64 3.96 0.00% 48.61
090010xx01x3xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2-3あり 乳がんの腋窩部郭清を伴う乳腺悪性腫瘍手術(部分切除)と内分泌療法 - - 17.58 - -

解説

乳腺・内分泌外科で最も多い疾患は乳がんで、上位3位までは乳がん手術の症例となります。これらは切除する範囲の大きさやリンパ節治療をどこまで行うかで診断群分類がそれぞれに設定されています。乳がんの治療はホルモン療法や抗がん剤治療、分子標的薬の治療などさまざまな手法を用いることができます。また、適応のある場合は標準的に乳房同時再建が提供できますので他診療科との連携を密にし、患者さんの治療がスムーズに進むよう心がけています。産婦人科リプロダクションチームと連携をとり、適応を検討の上で将来の妊娠出産を希望される方の胚凍結・卵子凍結にも力を入れています。
脳神経・血管外科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 未破裂脳動脈瘤の動脈造影カテーテル検査 120 3.37 3.14 0.00% 60.53
010030xx03x00x 未破裂脳動脈瘤 脳血管内手術 手術・処置等2-なし 副傷病なし 未破裂脳動脈瘤の脳血管内手術 54 9.04 9.95 0.00% 62.07
010070xx9910xx 脳血管障害 手術なし 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 内頚動脈狭窄症の動脈造影カテーテル検査 22 3.00 3.25 0.00% 67.41
010070xx02x2xx 脳血管障害 経皮的頸動脈ステント留置術 手術・処置等2-2あり 内頚動脈狭窄症に対する経皮的頚動脈ステント留置術 13 9.38 13.36 0.00% 68.15
010070xx9912xx 脳血管障害 手術なし 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-2あり 内頚動脈狭窄症の動脈造影カテーテル検査とSPECT検査 10 4.30 5.62 10.00% 67.60

解説

脳神経血管内治療科で最も多い症例は未破裂脳動脈瘤の診断目的に行う動脈造影カテーテル検査の入院です。第2位は未破裂脳動脈瘤に対する脳血管内手術です。第3位は内頚動脈狭窄症を治療する際に行う頚動脈の血管造影検査です。第4位は内頚動脈の狭窄に対し、血管の中からカテーテルを使って狭窄を広げる治療になります。
脳血管内手術とは、カテーテルと呼ばれる細い管を使い、脳動脈瘤、頚動脈狭窄、脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻などの脳や脊髄の血管疾患を切らずに治す新しい治療法です。脳ドックや頭痛で発見された脳動脈瘤は破裂が切迫していることはほとんどなく、多くの方は治療の必要がありません。いま治療をすべきかどうかゆっくり時間をかけて患者さんと話し合い最善の選択ができるように務めています。診療の結果と患者さんとの相談のうえで、必要に応じて脳血管内手術を提供することにしています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
100260xx9710xx 下垂体機能亢進症 手術あり 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 下垂体の内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術と術後の下垂体前葉負荷試験 186 16.97 19.47 0.00% 50.89
010030xx01x00x 未破裂脳動脈瘤 脳動脈瘤頸部クリッピング等 手術・処置等2-なし 副傷病なし 未破裂脳動脈瘤の脳動脈瘤頸部クリッピング 48 19.88 15.61 2.08% 64.92
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 未破裂脳動脈瘤の動脈造影カテーテル検査 39 3.38 3.14 0.00% 59.00
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 頭蓋内損傷の精査加療 39 8.54 7.34 7.69% 63.54
010010xx01x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2-なし 副傷病なし 脳髄膜種の頭蓋内腫瘍摘出術 38 26.47 21.61 15.79% 58.42

解説

本集計は標榜診療科ごとの掲載になります。当院では脳神経外科、および間脳下垂体外科の総合集計となりますのでご注意ください。

【間脳下垂体外科】
最も多いDPC症例は下垂体腫瘍に対する内視鏡下摘出術と術後のホルモン評価のための負荷試験実施のための入院です。間脳下垂体外科は間脳下垂体疾患の患者さんに特化し、専門性の高いより高度な医療を集約的に行うことを目的に国内で最初に設立された診療科です。当集計は退院診療科ごとに掲載していますので症例数は186例となりますが、ホルモン管理のために転科をする内分泌代謝科や小児科退院の患者さんもたくさんいらっしゃいます。多くの患者さんに遠方からもおいでいただき、術後のサポートがお願いできるように各地の病院、診療所とも連携をしています。

【脳神経外科】
脳血管障害(くも膜下出血、脳動脈瘤、脳出血、脳梗塞)や脳腫瘍(聴神経腫瘍、髄膜腫、その他の頭蓋底腫瘍、下垂体腫瘍、神経膠腫など)、頭部外傷、顔面痙攣や三叉神経痛などの精査加療を行っています。当科では未破裂脳動脈瘤に対する動脈造影カテーテル検査と脳動脈クリッピング術の症例がDPC診断群では上位となりました。クリッピング術は動脈瘤の根元をクリップで外側から挟み、コブに血流が入らない状態にする治療法です。疾病だけで見た場合、当科で最も多く扱うのは脳腫瘍、とりわけ脳髄膜腫ですが、これらはDPCの性質上、手術や治療法によって分類が細かく設定されているため、症例トップ5としましては第5位にあがるのみとなっています。
整形外科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 原発性股関節症の人工関節再置換術等 71 30.73 23.14 0.00% 70.58
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 原発性膝関節症の人工関節再置換術 47 40.15 25.09 0.00% 75.91
070343xx02x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 内視鏡下椎弓切除術 手術・処置等2-なし 脊柱管狭窄症の精査加療(保存治療) 47 17.60 11.90 4.26% 73.98
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 大腿骨頚部骨折の骨折観血的手術 44 41.82 27.09 38.64% 77.86
070343xx99x20x 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等2-2あり 副傷病なし 脊柱管狭窄症に対する神経根ブロック注射 31 7.26 6.65 9.68% 74.52

解説

整形外科で最も多い症例は原発性股関節症の人工関節再置換術の症例です。第2位は原発性膝関節症の人工関節再置換術、脊柱管狭窄症の保存的治療、大腿骨頚部骨折の骨折観血的手術と続きます。
人工股関節の手術は当院では主に、両側同時に行う人工股関節置換術を行っています。また、いずれもご高齢の患者さんが多く基礎疾患を併存していることが多いことから、その加療のために入院期間が長くなり全国の平均在院日数を大きく上回る結果となっています。膝関節症や大腿骨頚部骨折では当院で手術後リハビリテーションを開始し、転院先の医療機関で継続するという流れが多く転院率も高くなっています。
形成外科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx05xxxx 乳房の悪性腫瘍 組織拡張器による再建手術(一連につき) 乳房(再建手術)の場合等 乳がん術後のインプラントによる乳房再建術 74 4.47 8.02 0.00% 50.69
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2-なし 眼瞼下垂手術 23 4.17 3.29 4.35% 74.17
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2-なし 乳頭再建、乳がん術後の人工物抜去等 - - 5.96 - -
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1-なし 皮膚、皮下の良性腫瘍摘出術 - - 4.14 - -
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 顔面骨折に対する骨折整復固定術 - - 5.60 - -

解説

平成28年度より、乳がんに対して実施するインプラント(シリコン製人工乳房)による乳房再建術がDPC評価の対象となりました。こちらが形成外科で第1位の症例となります。
第2位の眼瞼下垂手術症例は外来でも多く行っていますが、患者さんの状態に合わせて安全に手術が行えるように入院でも実施しています。第3位以降の症例は10件未満ですので「-」で表示しています。
本集計は退院科で行っていますので症例トップ5には入りませんが、「乳がん術後のエキスパンダー(皮膚拡張器)よる乳房再建術」も多くおこなっております。この手術はインプラントを入れる前に胸の筋肉の下にエキスパンダーを挿入し、皮膚とその周辺の組織を伸ばすためのものです。当院の乳腺・内分泌外科と連携して手術を行い、乳房切除と同時にインプラントを挿入します。
小児科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 急性気管支炎の加療 38 8.79 5.94 0.00% 0.74
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2-なし 副傷病なし 小児喘息・喘息様気管支炎の加療 29 8.66 6.32 3.45% 2.97
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 腎・尿路感染症の精査加療 15 11.27 12.34 0.00% 1.00
100030xx99x0xx 内分泌腺および関連組織の腫瘍 手術なし 手術・処置等2-なし 頭蓋咽頭腫の症状に対する薬物療法 12 3.67 7.18 8.33% 7.58
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 副傷病なし 新生児呼吸障害、新生児黄疸の精査加療 11 6.36 6.18 0.00% 0.00

解説

疾患では肺炎・気管支炎や喘息などの加療が最も多くなっております。当院では新生児から思春期まで小児の一般の疾患に対し24時間入院治療ができる体制を整えています。小児の入院の多くは肺炎や胃腸炎を始めとする感染症が占めており、地域の診療所や病院からの紹介入院、救急外来受診であることも当院の特徴のひとつです。
また、当科では内分泌疾患(主に視床下部、下垂体腫瘍)の診断・治療目的入院も多く、脳神経外科・間脳下垂体外科と連携して専門的な治療を提供し、安定した小児ケアを行っています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
080180xx99xxxx 母斑、母斑症 手術なし 太田母斑等の色素性病変や血管腫に対するレーザー治療 94 2.95 3.16 0.00% 3.04
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1-なし 皮膚、皮下腫瘍の切除 77 3.64 4.14 0.00% 41.19
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2-なし 基底細胞がん(皮膚がん)、有棘細胞がん、パジェット病等の切除 47 8.02 8.50 0.00% 63.68
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 蜂窩織炎や丹毒などの急性感染症 45 8.98 11.73 0.00% 63.42
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 帯状疱疹の加療 33 7.52 8.95 0.00% 66.48

解説

皮膚科で最も多い症例は全身麻酔下で行う小児のあざに対するレーザー治療のための入院です。生後1才までは外来で局所麻酔下の施術をしますが、1才をこえると部位や範囲によって全身麻酔下で入院治療となります。
第2位は入院で行った良性皮下腫瘍の摘出術です。良性腫瘍の多くは外来にて局所麻酔下で行うため、当集計には含まれていません。皮膚の悪性腫瘍としては、悪性黒色腫やその他の皮膚がんの治療を取り扱っていますが、第3位の皮膚の悪性腫瘍手術にはDPC診断群分類上、悪性黒色腫は含まれていません。痛みが強い場合や合併症のある場合などの重症例が入院します。悪性黒色腫をあわせると67件の手術がありました。第4位の蜂窩織炎や丹毒は細菌による皮膚の化膿性炎症です。第5位の帯状疱疹は抗ウイルス薬の投薬で治療を行います。皮膚は外から見える臓器ですので症状の軽重にかかわらず心理的に大きな影響を与えます。患者さんの生活の質を改善するため早期に積極的な治療を行っていきたいと考えています。
産科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 帝王切開術(選択・緊急) 24 15.38 9.67 0.00% 35.92
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2-なし 切迫流産の母体管理 13 8.38 20.41 7.69% 28.92
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 手術なし 前期破水 10 13.70 6.70 0.00% 34.00
120270xx99x0xx 産褥期を中心とするその他の疾患 手術なし 手術・処置等2-なし 妊娠貧血症の管理 - - 6.58 - -
120260xx99xxxx 分娩の異常 手術なし 分娩に伴う重症会陰裂傷 - - 4.75 - -

解説

正常分娩はDPC症例外ですので当集計に含まれていません。産科のDPC症例で最も多いのは帝王切開術の入院症例です。選択的および緊急帝王切開ともに同じDPCで算定されています。当院では夜間の帝王切開には産科・小児科・麻酔科の当直医と産婦人科の待機の医師が対応する体制をとっていますので、出産を控える皆様に安心感を提供したいと考えております。
婦人科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-5あり 副傷病なし 卵巣がんの化学療法 78 4.62 4.75 0.00% 63.18
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-4あり 副傷病なし 子宮がんの化学療法 51 5.10 4.98 0.00% 61.14
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 卵巣のう腫の子宮附属器腫瘍摘出術 47 5.77 6.37 0.00% 43.17
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮全摘術等 子宮内膜ポリープに対する子宮鏡下全摘術 45 3.13 3.05 0.00% 46.62
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 子宮筋腫に対する開腹子宮全摘術 39 10.54 9.91 0.00% 46.18

解説

第1位は、卵巣がんの化学療法「カルボプラチン+パクリタキセル」です。卵巣がんの化学療法にはこれ以外にもDPCコードが存在しています。薬物療法・手術療法など全ての症例をあわせますと卵巣がんのご入院は125件となります。続いて子宮がんの化学療法、卵巣嚢腫に対する手術、子宮鏡下で行う子宮内膜ポリープの全摘術と続きました。子宮筋腫では、筋腫の位置や数・大きさによって腹腔鏡手術、子宮鏡手術、開腹手術の3種類の手術を行っています。
当科では婦人科腫瘍の専門医を中心として、手術、化学療法、放射線療法を必要に応じて組み合わせ最も治療効果が期待でき合併症がより少ない治療法を提供しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 膀胱がんに対する手術 102 7.25 7.31 0.98% 70.86
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術等 手術・処置等2-なし 腎がんに対する腹腔鏡下手術 65 11.94 12.30 0.00% 61.86
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1-なし 副傷病なし 尿管結石に対するTUL(経尿道的尿管砕石術) 46 4.87 5.75 0.00% 59.48
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2-なし 前立腺悪性腫瘍手術 42 12.14 12.92 0.00% 65.40
110200xx04xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的レーザー前立腺切除術 前立腺肥大症に対するHoLEP(経尿道的レーザー前立腺切除術) 40 8.43 7.64 0.00% 69.43

解説

症例数として最も多いのは前立腺がんですが、前立腺がんの診断のための前立腺生検はDPC対象外であるため前立腺がんの症例は第4位となっています。前立腺がんはPSAを検査するだけで診断を絞り込むことができるため市民検診で発見されることが多く、無症状の段階で見つかることの多いがんです。
DPC症例で最も多いのは膀胱がんに対する手術です。膀胱がんは尿路に多発し、再発率が高いのが特徴です。男性のがんによる死亡原因としてその増加が注目されています。第3位は尿路結石に対する手術です。大きな結石では体外衝撃波や鏡視下による破砕をおこないます。第5位は前立腺肥大症に対するレーザー治療ですが、当院では経尿道的前立腺切除術も行っています。ほとんどの場合は鏡視下の手術で開腹手術が必要になることは稀です。
眼科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1-あり 手術・処置等2-なし 網膜前膜の硝子体茎顕微鏡下離断術 44 10.23 7.31 0.00% 68.11
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 網膜剥離の硝子体茎顕微鏡下離断術 18 11.50 10.21 0.00% 59.89
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 硝子体出血の水晶体再建術 18 8.72 6.63 0.00% 67.50
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり 緑内障手術 11 3.27 8.51 0.00% 77.18
180040xx97x0xx 手術・処置等の合併症 その他の手術あり 手術・処置等2-なし 白内障術後の眼内レンズ変位(レンズの移動)に対する手術 10 7.50 15.25 0.00% 67.40

解説

病名として最も多いのは老人性白内障ですが、水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合・その他)は短期滞在入院のためDPC対象外となり、網膜前膜に対する手術が第1位となっています。老人性白内障、網膜前膜、硝子体出血、網膜剥離ともに加齢性の疾患とされています。基礎疾患のある患者さんも多く、他の診療科と連携をとり安心して入院していただけることを心がけています。なお、第5位の白内障手術後の眼内レンズ変位は、挿入した眼内レンズの位置が何らかの原因で術後に動いてしまった場合にレンズの位置修正や入替えの手術を行うものです。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 当院の主な症例 患者数 平均
在院日数
全国平均
在院日数
転院率 平均年齢 患者用パス
030428xxxxxxxx 突発性難聴 突発性難聴に対するステロイド治療 49 8.16 9.18 0.00% 58.78
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻副鼻腔炎手術 29 6.72 7.23 0.00% 57.97
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 中耳炎に対する鼓室形成手術 28 12.82 8.90 0.00% 45.14
030425xx97xxxx 聴覚の障害(その他) 手術あり 聴覚の傷害に対する人工内耳埋込術 27 13.11 8.82 0.00% 38.19
030475xxxxxxxx 耳硬化症 耳硬化症に対するアブミ骨手術 27 10.74 8.61 0.00% 50.70

解説

突発性難聴に対するステロイド注射治療が最多でした。次に多いのが慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻副鼻腔炎手術です。当科をさらに専門化して治療を行う聴覚センターでは、小児の難聴をはじめとしてあらゆる難聴疾患の専門的な診断・治療を行っています。平均年齢が比較的低めに現れているのはそのためと考えられます。上位5位のDPC症例をみてもわかりますように、一般的な耳鼻科疾患だけでなく専門的な診療を行っています。

初発の5大がんのUICC病期分類別ならびに再発患者数 ファイルをダウンロード

算出定義

  • 患者数は延べ患者数とする。(複数回入院した場合、それぞれの入院でカウント)
  • 初発とは当院において、がんの診断や初回治療を行った場合を指す。
    再発とは当院・他院を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者を診察した場合や、がん治療寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指す。
  • 本項目の「大腸」とは盲腸から直腸(C18~C20)までをいう。
  • TNM分類が不正確等でStageが不明な場合は、「不明」として別記する。
  • UICC-TNMとは悪性腫瘍(がん)を分類するシステムのこと。
    腫瘍の広がりや転移の有無等によってそのがんの進行度を表したものがステージ(Stage)となる。
    • 一般的に、がんが出来た臓器に限局するがんはStageⅠあるいはStageⅡ。
    • 所属リンパ節に転移するがんはStageⅢ。
    • 原発巣から離れた臓器にがんが遠隔転移をした場合はStageⅣ。
    • 手術を行った場合は手術結果を元に、手術を行わない場合は臨床的な診断を元に分類。

算出結果

部位 UICC病期分類  初発 再発 病期分類
基準(※)
UICC
病期分類
(版)
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 262 37 31 74 27 34 1 7
大腸癌 197 156 261 310 62 225 1 7
乳癌 157 90 35 15 15 66 1 7
肺癌 211 31 64 128 13 176 1 7
肝癌 31 32 - - - 237 1 7

※ 1:UICC TNM分類 2:がん取扱い規約

解説

 当院は地域がん診療連携拠点病院として病院全体がひとつのチームとなり、幅広い総合的ながん診療に取り組んでいます。
 胃がん、大腸がんは、いずれも早期の治療としてはESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)により内視鏡的に切除を行います。外科的手術が必要な胃がんは腹腔鏡下手術を積極的に適応しています。大腸がんの外科的治療は、腹腔鏡下手術を第一に行っています。進行がんに関しては臨床腫瘍科、放射線科と連携し病状、病期、基礎疾患から患者さんに最善な治療を提供しています。
 乳がん治療は手術ともに、適応のある患者さんには乳房[同時]再建を標準的に行うことができます。また、遺伝子検査でがんの性質を判断し治療に役立てています。薬物治療に関しては、臨床腫瘍科と連携をとっています。若年層の乳がん罹患率が増加していることから、産婦人科リプロダクションチームと連携し、将来の妊娠出産を希望される方の胚凍結・卵子凍結にも力を入れています。
 肺がんはステージⅠ、Ⅱ、一部のステージⅢの患者さんを手術で治療しています。標準的治療は胸腔鏡下による肺葉切除術と系統的リンパ節郭清で、低侵襲で患者さんのお体に負担の少ない手術を心がけています。進行期や術後再発の肺がん患者さんには化学療法や免疫療法を行うとともに、早期から痛みの症状を和らげる緩和ケアをがんサポートチームと共に行っています。
 肝がんに再発症例が多いのは、肝がんが一度罹患すると再発率が高いために繰り返しの治療(主に肝動脈血管塞栓術(TAE(TACE))、ラジオ波焼灼療法(RFA))を行っているためです。肝臓内科、消化器内科、消化器外科で連携し、患者さんの肝臓の機能や大きさ・部位などで肝切除、TAE(TACE)、RFAなどから適切な治療法を選択します。

成人市中肺炎の重症度別患者数等 ファイルをダウンロード

算出定義

  • 「市中肺炎とは」
    病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎のことで、この場合の成人とは20歳以上とした。
  • DPC請求上、入院のきっかけとなった病名及び、最も医療資源を投入した傷病名が「肺炎・急性気管支炎・慢性気管支炎・急性細気管支炎」の市中肺炎を集計。
  • 他院からの転院、ウイルス性肺炎、誤嚥性肺炎、入院後に発症した場合は除外する。
  • 重症度は、市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROP)システムにより分類。
肺炎の重症度分類システム(A-DROPシステム)
①男性≧70歳、女性≧75歳
②BUN(尿素窒素)≧21 または脱水あり
③酸素飽和度≦90%
④意識障害あり(肺炎に由来する)
⑤血圧(収縮期)≦90mmHG
・軽症 上記のいずれも満たさない → 外来治療
・中等症 上記1つまたは2つを有する → 外来または入院
・重症 上記3つを有する → 入院
・超重症 上記4つまたは5つ、またはショック → ICU入院

算出結果

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 46 12.20 56.00
中等症 76 13.53 74.43
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -

解説

 軽症の場合は外来診療が基本となりますが、患者さんの状態によって重症化が懸念される場合は入院加療となります。当院では中等症の患者さんが市中肺炎入院の7割以上を占めています。市中肺炎で入院される患者さんの半数以上がA-DROPシステムの年齢因子である男性70歳以上、女性75歳以上であることから、高齢化に伴う中等症以上の患者さんの増加傾向がわかります。この表では、平均年齢が上がるほど重症化していることと、平均在院日数が伸びることを表しています。当院は基礎疾患のある患者さんも多くいらっしゃいますので、早期回復をめざし、呼吸器センター内科を中心に治療を行っています。

脳梗塞の患者数等 ファイルをダウンロード

算出定義

  • ICD10とはWHOによって公表された疾病及び関連保健問題の国際疾病分類のこと。
    疾病の種類をアルファベットと数字によって表している。
  • DPC請求上、最も医療資源を投入した傷病名が次のいずれかになるもの。
    • 一過性脳虚血発作および関連症候群(G45$)
    • 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群(G46$)
    • 脳梗塞(I63$)
    • 脳実質外動脈の閉塞および狭窄・脳梗塞に至らなかったもの(I65$)
    • 脳動脈の閉塞および狭窄・脳梗塞に至らなかったもの(I66$)
    • もやもや病〈ウイリス動脈輪閉塞症〉(I675)
    • 脳血管疾患・詳細不明(I679)
  • 脳梗塞(脳卒中)とは、脳の血管が閉塞や狭窄などで十分な血液が供給されなかったため、脳が損傷を受けた状態のこと。意識障害、運動麻痺、失語症などの症状を呈する。

算出結果

ICD 傷病名 脳卒中の発生時期 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内(急性期) 21 4.52 60.38 0.00%
その他(慢性期) - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内(急性期 - - - -
その他(慢性期) - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内(急性期) 161 22.25 69.91 27.00%
その他(慢性期) 39 25.28 70.13 5.00%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄、脳梗塞に至らなかったもの 3日以内(急性期) 10 6.00 68.30 1.14%
その他(慢性期) 78 7.96 69.72 1.14%
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄、脳梗塞に至らなかったもの 3日以内(急性期) - - - -
その他(慢性期) 12 8.33 56.67 0.00%
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内(急性期) - - - -
その他(慢性期) 24 15.25 45.71 0.00%
I679 脳血管疾患、詳細不明 3日以内(急性期) - - - -
その他(慢性期) - - - -

解説

 平成29年度に脳卒中で入院された患者さんの約6割が発症してから3日以内の急性期入院であり、迅速に診療を行うことができる体制の維持・向上に務めています。
 当院は脳神経外科、脳神経血管内治療科、神経内科による脳卒中センターを形成しており、夜間・休日も脳卒中当直が脳血管障害超急性期から急性期の病状に対して脳卒中診療にあたる体制になっています。脳卒中患者さんは、急性期、慢性期ともにご高齢の方が多い傾向があります。当院では、rt-PA静脈療法をはじめとする内科治療、血管内治療、開頭手術の全てに専門医が常勤しており、3科が密接に連携し専門スタッフが適切な治療を行っています。
 脳卒中では早期からのリハビリテーションも重要となりますので、入院当初から専任のリハビリテーションスタッフが病状に応じた訓練をサポートしています。また、回復期は分院や他の回復期リハビリテーション施設と連携し、病期と病状に応じた医療施設に転院できるよう心がけています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで) ファイルをダウンロード

算出定義

  • 診療科ごとに、症例数の多い術式上位5症例を掲載。
  • 平均術前・術後日数は手術日当日を含まない形で表示。

算出結果

肝臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 101 3.52 11.89 0.00% 73.49
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 22 4.05 6.64 4.55% 65.36
K6951 肝切除術(部分切除) 22 8.95 16.14 0.00% 69.00
K697-31ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)(2センチメートル以内のもの)(その他のもの) 17 2.94 8.94 0.00% 71.47
K533 食道・胃静脈瘤硬化療法(内視鏡によるもの)(一連として) - - - - -

解説

第1位の血管塞栓術、第4位の肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法は、いずれも肝がん治療の為の手術となります。第3位の肝切除術は消化器外科で肝がんの手術を行い、当科に転科して術後の評価および管理を行ったものです。
食道・胃静脈瘤の治療はいずれも内視鏡的に行うもので、第2位の結紮術(EVL)は静脈瘤を輪ゴムで結紮する治療、第5位の硬化療法(EIS)は硬化剤を注入して静脈瘤を閉塞させる方法です。
血液内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9212ロ 造血幹細胞採取(一連につき)(末梢血幹細胞採取)(自家移植の場合) 25 26.64 15.64 0.00% 54.80
K6262 リンパ節摘出術(長径3センチメートル以上) - - - - -
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの)(硬膜下のもの) - - - - -
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) - - - - -
K6261 リンパ節摘出術(長径3センチメートル未満) - - - - -

解説

血液内科では造血幹細胞移植を多数実施していますが、臓器移植は本集計から除外となりますので上記のようになりました。第1位の造血幹細胞採取は自家移植(患者さん自身の造血幹細胞を事前に採取・保存し、それを移植に用いる方法)のために行います。ドナーの方から造血幹細胞の提供を受ける移植を同種移植といいます。
第2位以降はいずれも10例未満の症例ですので「-」で表示しています。リンパ節摘出術は悪性リンパ腫の確定診断目的に行われることも多く当科に転科する前に他科で実施されたものです。
内分泌・代謝内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K171-21 内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術(下垂体腫瘍) 75 3.67 17.43 1.33% 49.21
K171-22 内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術(頭蓋底脳腫瘍(下垂体腫瘍を除く。)) 13 4.23 18.85 0.00% 57.23
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) - - - - -
K151-2 広範囲頭蓋底腫瘍切除・再建術 - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) - - - - -

解説

今回は退院科としての集計です。上記の手術はいずれも別の診療科で実施し、内分泌代謝科で退院となった症例を表しています。
内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術は顕微鏡下で行われる手術で、間脳下垂体外科で実施しています。第1位は下垂体腫瘍に対する手術、第2位は主に頭蓋咽頭腫に対して行われます。いずれも術後にホルモンの評価と管理を行うために当科の内分泌部門に転科しています。
3位以降も他科で手術を行ったあと当科での退院となっています。当院では総合病院の特性を生かし患者さんの状態にあわせて診療科間で連携できる体制をとっています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 173 1.51 8.58 0.00% 71.87
K526-22 内視鏡的食道粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術) 153 2.44 9.64 0.00% 68.63
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 152 1.17 1.84 0.00% 69.15
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 115 1.38 6.79 0.00% 66.09
K6534 内視鏡的胃,十二指腸ポリープ・粘膜切除術(その他のポリープ・粘膜切除術) 91 1.44 7.14 0.00% 66.20

解説

消化器内科は胃腸グループと肝胆膵グループのふたつの専門で形成されています。当集計は標榜診療科としての掲載ですのでトップ5は上記の通りになります。

【胃腸グループ】
内視鏡下で行う手術で上位5件を占めています。第1位は胃がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、第2位は食道がんに対する内視鏡的粘膜切除術、第3位と4位は大腸ポリープや早期大腸がんに対する治療です。第3位の内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(EMR)は通常、外来で実施しますが、患者さんの病状や年齢にあわせて入院でも多く実施しています。日本対がん協会によりますと大腸がんの罹患率は全がんで第1位(2012年)と報告されていますが、早期に発見できれば身体的な負担が比較的少ない治療を行うことが可能です。

【肝胆膵グループ】
退院科ごとに行っている集計ですので当科を退院された症例のみが症例数として計上されています。そのため上位5件には含まれませんが内視鏡的胆道ステント留置術や内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)を取り扱っております。当科は消化器外科や臨床腫瘍科などの他科症例のERCPも、29年度は432件施行しています。胆道や膵臓の病気では内視鏡によるこれらの処置や治療が欠かせないものとなっています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 178 3.03 2.77 0.00% 70.44
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの) 95 3.59 4.09 0.00% 63.26
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 69 3.41 5.38 0.00% 71.96
K5481 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) 66 3.58 3.70 0.00% 73.39
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 33 5.30 8.18 3.03% 73.67

解説

狭心症を代表とする冠動脈疾患患者を多く診療しており、術式では冠動脈ステント留置術を多く行っています。病変に応じて第4位のロータブレーターなどを選択します。第2位は心房細動や頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーションのうち、心房中隔を穿刺して行うものです。多くの心房細動患者さんがおり、患者さんの症状に応じて、カテーテル手術、薬物療法などを相談しながら決定します。第3位は下肢閉塞性動脈硬化症に対する手術です。下肢閉塞性動脈硬化症には画像診断を行い、必要に応じてはカテーテル血管内治療や手術などの治療を積極的に行っています。第4位は狭心症に対する心臓カテーテル手術の一つで、ローダブレーターと呼ばれ、石灰化の強い病変をダイヤモンドのチップで削るものです。第5位は洞不全症候群や完全房室ブロックの患者さんに行うペースメーカー移殖術です。原因不明の失神患者に対するループレコーダー植えこみなども行っています。患者さんの病態に合わせ、より安全で適切な治療法を提供するように心がけています。
腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈(動脈)内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 40 0.65 3.28 0.00% 61.20
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
K0461 骨折観血的手術(大腿・上腕) - - - - -
K726-2 腹腔鏡下人工肛門造設術 - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -

解説

第1位、第2位とも植込型カテーテル設置となります。これは抗がん剤を投与するためのカテーテルを接続するポートを作成する手術です。第3位・第5位のステント留置術は、悪性腫瘍により臓器が圧迫されるのを改善するために管を挿入する手術です。10件未満ですので「ハイフン(-)」表記となります。
臨床腫瘍科では乳がん、大腸がん、胃がん、泌尿器がんを中心に院内連携をとり合い、さまざまな悪性腫瘍の薬物療法と緩和ケアを実施しています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5551 弁置換術(1弁のもの) 10 23.10 52.40 10.00% 72.30
K5607 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)(腹部大動脈(その他のもの)) - - - - -
K5606 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)(腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)) - - - - -
K5601ロ 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)(上行大動脈)(人工弁置換術を伴う大動脈基部置換術) - - - - -
K5611 ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) - - - - -

解説

狭心症、心筋梗塞合併症などの虚血性心疾患、弁膜症、動脈瘤、閉塞性動脈硬化症に対する手術を行っています。循環器センター外科の手術の対象となる患者さんは心臓や血管の疾患だけでなく他の病気を併存する方の比率が多いことが特徴です。他科との連携のもと最も安全で効果的な治療法を提案しています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 81 2.46 2.70 9.88% 65.80
K610-3 内シャント設置術 67 4.01 9.90 1.49% 66.25
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) - - - - -
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) - - - - -
K4642 副甲状腺(上皮小体)腺腫過形成手術(副甲状腺(上皮小体)全摘術(一部筋肉移植)) - - - - -

解説

腎センター外科で代表的な腎移植はDPCデータ対象外のため、本集計には含まれていません。
最も多い症例は、経皮的シャント拡張術・血栓除去術です。内シャントの狭窄や閉塞などのトラブルが生じた場合にはバルーンカテーテル法を用いた経皮的血管拡張術(PTA)や再建手術を迅速に行います。第2位は末期腎不全患者さんに対する内シャントの作成です。内シャントは血液透析に欠かすことができません。
第3位の内視鏡的ポリープ・粘膜切除術は当科へ転科する前に消化器内科で実施されたものです。さまざまな合併症を有する複雑な病態の透析患者さんに関しては他の診療科と協力しながら、よりよい医療を提供できるようにしています。第4位は末期腎不全患者さん対する人工血管の移植です。人工透析を行う際に作成する内シャントは患者さんの病状によって第2位の自己血管で作成するものや、人工血管を移植する方法があります。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 108 3.13 6.84 0.93% 67.09
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 103 4.01 8.03 2.91% 68.67
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 60 3.60 4.95 1.67% 64.92
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他のもの) 53 2.77 5.21 3.77% 62.21
K513-2 胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術 28 1.36 2.50 0.00% 47.89

解説

上記は当科の手術症例数のトップ5(全例胸腔鏡下手術による症例)を提示してあります。
しかし疾患別症例数でなくDPCというまとめ方による症例数です。肺悪性腫瘍手術とは原発性肺癌や転移性肺腫瘍、肺悪性リンパ腫等の手術の総称で、各々の術式別(区域切除、肺葉切除、部分切除)で症例数が表記されています。その他のものとは炎症性肺疾患や良性腫瘍等に対する手術です。良性縦隔腫瘍手術とは成熟奇形腫や神経原性腫瘍や嚢胞性腫瘍等に対する手術です。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 198 5.51 10.81 1.01% 65.12
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 197 2.57 3.60 0.00% 59.11
K740-22 腹腔鏡下直腸切除・切断術(低位前方切除術) 123 5.17 14.86 0.00% 62.41
K7322 人工肛門閉鎖術(腸管切除を伴うもの) 68 3.35 12.25 0.00% 63.97
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) 67 3.31 12.12 0.00% 66.43

解説

消化器外科は上部消化管、下部消化管、肝胆膵の3つの専門グループで形成されています。当集計は標榜診療科ごとの計上になりますので上位5位までは上記の通りになりました。また、退院科にて実施症例を計上していますので実際の手術症例数より少なく表示されていることをご承知ください。

【上部消化管グループ】
主な症例は食道がん・胃がんです。胸腔鏡や腹腔鏡を使用したいわゆる鏡視下手術も積極的に導入し、食道がん・胃がんともに半数を超える割合で鏡視下手術を実施しています。上記は手術コード集計となるので食道がんは上位5件には含まれておりませんが数多くの入院・手術を実施しています。患者さんの術後経過を改善するため当院独自にすすめている胃温存回結腸間置再建術(胃はそのままに、小腸と大腸の一部(回腸と上行結腸)で食道代わりを再建する手術)を積極的に行っています。

【下部消化管グループ】
平成29年度の集計では結腸がん・直腸がんに対する手術が大半を占めています。侵襲性の低い腹腔鏡手術を第一に選択し、多数合併症のある方やご高齢の方に対しても根治を目指しております。また直腸癌に対しては他科と綿密に連携し、術前放射線や化学療法を駆使することにより可能な限り肛門温存に努めております。
早期発見・早期治療に努め、外来受診後、約2週間以内に手術を行うようにしています。

【肝胆膵グループ】
胆石性胆のう炎や胆のうポリープに対する腹腔鏡下胆嚢摘出術を多く扱い、消化器外科で2番目に多い手術となりました。
また、肝がんに対する肝切除術は、切除する肝臓の範囲によって術式が異なりますので症例数が分散し、上位5件には含まれませんが、肝がん切除も多数行っています。膵がんの手術も当科で行っております。再建法として残膵を胃に吻合する膵胃吻合術を昭和60年(1985年)に我が国で最初に実施した経緯があり、現在では安全で標準的な再建法となっています。
当科では肝臓内科、消化器内科と連携し、患者さんにとって最適な治療を提供できることを心がけています。
乳腺・内分泌外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 101 1.39 3.79 0.00% 55.69
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 78 1.78 7.15 0.00% 61.64
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの) 35 2.00 8.46 0.00% 50.86
K4742 乳腺腫瘍摘出術(長径5センチメートル以上) 27 0.63 1.81 0.00% 48.52
K4768 乳腺悪性腫瘍手術(乳頭乳輪温存乳房切除術(腋窩郭清を伴わないもの)) 19 2.16 6.95 0.00% 46.79

解説

乳がんの切除術が上位3術式を占めています。これらの違いは切除する乳房の範囲とリンパ節郭清(リンパ節転移治療のための切除)です。当科は適応のある場合は当院の形成外科と連携し、標準的に乳房再建(同時再建)を提供することができます。第4位と5位は乳房腫瘤の確定診断や乳がんの追加切除で行われる術式です。腫瘍の遺伝子検査の実施、薬物療法に際しての妊よう性の温存(受精卵凍結・卵子凍結など)を行っております。そのために幅広い専門分野と連携をとり、あらゆる先進的な医療に対応できる環境を作っています。
脳神経・血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1781 脳血管内手術(1箇所) 29 1.66 14.86 13.79% 61.79
K1783 脳血管内手術(脳血管内ステントを用いるもの) 27 2.04 13.81 7.41% 62.93
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 16 1.75 9.94 6.25% 67.44
K178-4 経皮的脳血栓回収術 13 0.00 14.62 69.23% 67.38
K178-2 経皮的脳血管形成術 - - - - -

解説

脳血管治療とは、カテーテルと呼ばれる細い管を使い、脳や脊髄の血管疾患を切らずに治す治療法です。第1位、2位ともに未破裂性脳動脈瘤治療のための脳血管内手術となっています。脳血管内手術とは脳や脊髄の血管疾患を開頭せずに行うことができ、患者さんの負担が比較的少ない安全性の高い治療です。第3位はステントとよばれる金属製の網状の筒を留置して行う手術で、頚部の内頚動脈狭窄症に対して行います。現在、脳および脊髄の血管疾患には経過観察、内科療法(薬剤による治療)、外科療法(手術)、放射線治療、そして血管内治療があります。疾患の自然経過と治療効果を患者さんと共に考え、最善の方法を選択したいと考えています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K171-21 内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術(下垂体腫瘍) 196 2.82 13.46 0.00% 51.21
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) 61 8.49 27.98 16.39% 55.16
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 48 2.33 22.00 10.42% 62.44
K1781 脳血管内手術(1箇所) 29 1.66 14.86 13.79% 61.79
K6101 動脈形成術、吻合術(頭蓋内動脈) 28 7.11 28.54 25.00% 57.07

解説

本集計は標榜診療科ごとの掲載になります。当院では脳神経外科、および間脳下垂体外科の総合集計となりますのでご注意ください。

【間脳下垂体外科】
間脳下垂体外科は間脳下垂体疾患の患者さんに特化し、専門性の高いより高度な医療を集約的に行う事を目的に国内で最初に設立された診療科です。
平成29年度も下垂体腫瘍や先端巨大症に対する下垂体腫瘍摘出術を最も多く取り扱っています。本集計では退院科ごとの掲載としていますので196例の実施となっていますが、術後管理のために小児科や内分泌代謝科に転科し退院となる場合もあり、内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術は合わせて約300例超の実施がありました。

【脳神経外科】
悪性脳腫瘍や髄膜腫、聴神経膠腫などの良性脳腫瘍を摘出する開頭手術を多く取り扱っています。
3番目に多い脳動脈瘤頸部クリッピングは、未症候性未破裂脳動脈瘤に対するものが主ですが、脳卒中センターとして緊急手術を実施した症例も含まれています。第4位は脳動脈瘤の治療です。第5位はもやもや病や内頚動脈狭窄症に対する手術です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(股・膝) 124 5.69 27.66 0.00% 72.32
K131-2 内視鏡下椎弓切除術 49 4.61 12.78 6.12% 74.41
K0461 骨折観血的手術(大腿・上腕) 31 2.68 38.94 35.48% 74.13
K0462 骨折観血的手術(前腕・下腿) 25 2.28 10.48 0.00% 57.44
K134-22 内視鏡下椎間板摘出(切除)術(後方摘出術) 23 4.04 10.91 4.35% 65.00

解説

第1位の人工関節置換術の内訳は原発性股関節症に対する手術が72件、原発性膝関節症に対する手術は52件となります。
人工股関節置換術は片側ずつ行う方法もありますが、当院では主に、両側同時に行う人工股関節置換術を行っています。そういった理由から、当集計の症例は実際の術数より少なく表示されています。さらに、人工股関節置換術では、最新の手術法である前方アプローチという方法を取り入れています。この方法は最少侵襲ですので、筋組織を全く切開せずに手術を行うことができ、股関節後方の筋肉も温存されるため脱臼のリスクが低減されます。第2位は腰部脊柱管狭窄症に対しての手術、第3位、4位は骨折の手術です。また第5位は椎間板ヘルニアに対する手術です。整形外科疾患の多くは致命的ではないものの生活動作に支障をきたすものです。当科では患者さんの要望・社会的・身体的背景を考慮して最適の治療計画を提示し、十分ご納得いただいた上で治療を進めるように心がけています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) 70 1.00 2.06 0.00% 50.51
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 18 0.39 1.67 0.00% 74.28
K0063 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6㎝以上,12㎝未満) - - - - -
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 - - - - -
K0221 組織拡張器による再建手術(一連につき)(乳房(再建手術)の場合) - - - - -

解説

近年の乳がん症例増加に伴い、第1位は乳がんのインプラント手術となりました。当集計は退院科で行うため手術トップ5にはあがりませんが、乳がん術後のエキスパンダーによる乳房再建術は83例の実施がございました。乳腺・内分泌外科と連携して手術を行っています。入院手術で2番目に多いのは眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)でした。当手術は外来でも多く行っています。第3位以降の手術は10例未満の症例のため「-」表示としています。
当科は体表の変形や欠損を外科的に治療する守備範囲が広い診療科であり、施行する術式の種類は数多くございます。患者さんの希望・要望を取り入れながら、個々人にとって安全で最良の医療を提供できるようにしています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 62 0.90 5.82 0.00% 62.97
K0052 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2㎝以上,4㎝未満) 27 0.81 1.52 0.00% 30.74
K0063 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6㎝以上,12㎝未満) 21 1.00 2.14 0.00% 36.43
K0053 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4㎝以上) 20 0.95 2.10 0.00% 31.50
K0062 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3㎝以上,6㎝未満) 17 1.12 1.59 0.00% 43.59

解説

皮膚の悪性腫瘍切除術の症例を多く取り扱っています。局所麻酔で日帰り可能な手術は外来で実施しますので、この中には含まれていません。
入院で行う全身麻酔下での小児の母斑や腫瘍に対する手術を反映し、皮膚良性腫瘍の手術の平均年齢が比較的低くなっています。
皮膚は外から見える臓器ですので、患者さんの立場に立って早期に積極的な治療を行うことを常に心がけています。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 18 5.17 8.83 0.00% 34.94
K895 会陰(陰門)切開及び縫合術(分娩時) - - - - -
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) - - - - -
K8961 会陰(腟壁)裂創縫合術(分娩時)(筋層に及ぶもの) - - - - -
K893 吸引娩出術 - - - - -

解説

最も多いのは正常経腟分娩での会陰切開縫合術ですが、正常分娩がDPC対象外ですので本集計からは除外されています。
DPC対象では緊急帝王切開と選択的帝王切開が上位5件に含まれました。選択的帝王切開は、帝王切開の既往や骨盤位、前置胎盤などが対象で、経腟分娩を回避するために陣痛が始まる前に行います。
選択的帝王切開での術前入院日数は1日が標準ですが、集計では赤ちゃんの発育異常や糖尿病などお母さんの疾患の治療のため早期から入院した方が含まれたため、表中のような5.17日になりました。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 61 1.07 3.77 0.00% 40.84
K872-3 子宮内膜ポリープ切除術 46 1.13 1.00 0.00% 46.52
K877 子宮全摘術 40 1.75 8.63 0.00% 50.45
K867 子宮頸部(腟部)切除術 34 1.00 0.97 0.00% 42.74
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹によるもの) 30 1.30 8.07 0.00% 48.20

解説

第1位は卵巣嚢腫の腹腔鏡手術です(卵巣と卵管を合わせて子宮付属器と呼びます)。表中の数字は、卵巣嚢腫だけを摘出して卵巣は温存する卵巣嚢腫摘出術と卵巣ごと切除する卵巣切除術(付属器切除術)の両方を合計したもので、左右いずれかの卵巣の手術しか行わなかった場合も含まれています。開腹で行われるものは第5位に集計されました。第2位は子宮鏡下で行う手術で子宮内膜ポリープ切除術です。第3位は開腹して行う子宮全摘術です。おもな対象疾患は大きな子宮筋腫です。腹腔鏡では手術できないくらいに子宮筋腫が大きくなった場合に行います。なお、子宮筋腫では筋腫の位置や数・大きさによって腹腔鏡手術、子宮鏡手術、開腹手術の3種類の手術を行っています。第4位は早期子宮頸がんに対する治療です。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 97 2.03 4.26 1.03% 70.95
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 55 1.84 8.44 0.00% 64.07
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 47 1.96 2.32 0.00% 59.74
K843 前立腺悪性腫瘍手術 42 1.24 9.90 0.00% 65.40
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 41 1.49 1.51 0.00% 59.98

解説

手術症例の圧倒的第1位は膀胱がん摘出術(TUR-Bt)となります。膀胱がんは尿路に多発し、再発率が高いのが特徴です。
腎がんに対する手術は腹腔鏡下で行うものと開腹で行うものの術式コードが異なるため集計上分散し、トップ5では第2位の腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術があがるのみとなっています。第3位・第5位の尿路結石に対する治療は、開腹することなく体外衝撃波や内視鏡による粉砕を行うものです。第4位の前立腺悪性腫瘍手術は通常は自己血も含め輸血は不要です。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 505 0.45 1.01 0.00% 73.01
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) 54 1.02 8.59 0.00% 68.13
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他のもの) 40 0.75 8.63 0.00% 64.48
K281 増殖性硝子体網膜症手術 10 1.50 10.20 0.00% 62.00
K2682 緑内障手術(流出路再建術) - - - - -

解説

第1位の水晶体再建術(眼内レンズ挿入)は老人性白内障に対する手術で、当科でも圧倒的多数を占めています。白内障手術では乱視矯正眼内レンズと多焦点眼内レンズを選択でき、多焦点眼内レンズには2焦点レンズ(高度先進医療)と3焦点レンズ(自費診療)がございます。
第2位の硝子体手術は網膜前膜に対する手術で、第3位は白内障手術の眼内レンズ変位(移動)網膜剥離に対する硝子体手術です。いずれも加齢性疾患でありご高齢の患者さんが多くなります。当科では加齢性疾患と強度近視に重点を置いた診療を行い、総合的なケアを提供することを目指しています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 37 1.16 7.24 0.00% 36.49
K319 鼓室形成手術 34 1.35 10.24 0.00% 42.09
K6262 リンパ節摘出術(長径3センチメートル以上) 28 0.82 2.00 0.00% 58.68
K320 アブミ骨摘出術 28 1.46 8.25 0.00% 49.21
K328 人工内耳植込術 26 2.81 9.42 0.00% 39.00

解説

第1位の口蓋扁桃摘出手術は慢性扁桃炎だけでなくIgA腎症に対する手術でもあり、腎センターと連携して治療を行っています。第2位の鼓室形成手術は主に慢性中耳炎に代表される手術です。当院では中耳先天奇形に対する手術としても数多く実施しているため平均年齢が比較的低くなっています。第3位は悪性リンパ腫精査のためのリンパ腫摘出術、第4位は耳硬化症に対するアブミ骨手術、第5位は聾唖に対する人工内耳植込術でした。当科の聴覚センターは人工中耳・人工内耳などの人工聴覚臓器を扱う施設であり、小児の難病を始めとする難聴疾患も専門的に診断・治療を行っています。

その他(播種性血管内凝固(DIC)、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率) ファイルをダウンロード

算出定義

  • DPC請求上、最も医療資源を投入した傷病名が次のいずれかになるもの
    • 播種性血管内凝固(DPC:130100)
    • 敗血症(DPC:180010)
    • その他の真菌症(DPC:180035)
    • 手術・術後の合併症(DPC:180040)
  • 14桁あるDPCコードのうち、6桁で集計しています。DPCコード6桁とは病名による分類を表しており、治療方法は分類に関連しません。
  • 発症率は[対象となる病名に該当する患者数÷全退院患者数]%で表示

算出結果

DPC6桁
コード
傷病名 入院契機 患者数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 13 0.07%
異なる 28 0.16%
180010 敗血症(1才以上) 同一 24 0.14%
異なる 29 0.17%
180035 その他の真菌症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・術後の合併症 同一 125 0.72%
異なる 13 0.07%

解説

 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして、あるいは様式1の精度向上を図るため以下の傷病名を、入院契機病名との同一性の有無を区別して患者数と発生率を示しています。

・播種性血管内凝固……感染症などによって起こる、全身の重症な病態
・敗血症…………………感染症によって起こる、全身性炎症反応の重症な病態
・その他の真菌症………真菌(カビ等)による感染症
・手術・術後の合併症…手術や処置などに一定割合で発生してしまう病態(術後出血・創部感染等) 医療事故といった意味合いではありません

 「入院契機と同一」とは、例えば入院した時に播種性血管内凝固と診断されている患者さんであり、「入院契機と異なる」とは、入院した時には別の病気で入院したがその後に播種性血管内凝固をおこし元々の病気の治療よりも播種性血管内凝固の治療に時間を要する(医療資源を多く投入した)場合のことを言います。 
 播種性血管内凝固(DIC)とは、様々な基礎疾患(悪性腫瘍や敗血症等)を原因として血液の凝固に異常をきたし臓器障害が起こる病態です。また、重篤な外傷、外科疾患の大手術後や、色々な感染症などから血液中に病原菌が入り敗血症になり、これが原因で播種性血管内凝固症候群がおこることもあります。
 播種性血管内凝固や敗血症はDPCで高額な点数が設定されているため、根拠のない請求はより厳しく監査されています。播種性血管内凝固として請求を行った患者さんの中で最も多いのが悪性腫瘍を契機に入院され、全身状態が悪化したというケースでした。
 手術・処置などの合併症に関しては、透析シャント不全(狭窄、閉塞)が多くございました。当院は腎センターに血液透析施設があり、手術が必要になった際には自他施設を問わず専門医師により対応しています。シャント不全以外では透析シャント、人工関節、カテーテルの感染がありました。人工物を入れる手術・処置は特に感染の危険があります。術中は細心の注意を払っていますがゼロにはなりません。尚、透析シャント感染には他施設で感染を合併し当院に加療目的で入院した患者さんが多数含まれます。
 当院では各診療科はもちろんのことですが、多職種で形成した感染対策チームを中心に感染予防対策の院内周知と、万が一感染した場合の迅速な対応に取り組んでいます。

更新履歴

2018/9/28
平成29年度 虎の門病院本院 病院指標公表
2017/9/29
平成28年度 虎の門病院本院 病院指標公表
2016/10/24
全指標 指標の意義、算出定義等を追加
2016/10/4
指標「その他」その他の真菌感染症の発生率を更新
2016/9/28
平成27年度 虎の門病院本院 病院指標公表

ページの先頭へ戻る