ナースとしての大きな成長につながる

金森 秋恵

ターミナル患者さんの苦痛(不眠や疼痛)を取り除いた反面、患者さんの意識レベルが想像以上に低下し床上排泄にまでなってしまったことを、プライマリ・ナースがとても悔やんでいた事例でした。患者さんの苦痛を取り除けてよかったのではないかというのが、私が事例を読んだ第一印象でしたが、プライマリ・ナースはそう思えていなかったため、ナースのその辛さを何とかしてあげられればと思いました。 検討内容は、予想をはるかに超えてどんどん深まっていきました。話は患者さんだけでなく家族のニーズにも及び、また患者さんの本当のニーズは何だったのかということについても、部署を越えたメンバー皆で意見を出し合うことで、当初考えていた以上に深めることができました。

湯田 満希

まだ入院中の、ケアが現在進行形で続いている患者さんについて検討しました。事例提供者が3年目のナースで、彼女がグループ内で一番若いメンバーでした。とても素直に、患者さんや病棟のケア方針に対する自分の気持ちを話していて、所属部署は違っていても、彼女と同じ病棟で働いているような気持ちになって検討することができました。2回目の検討会の時に、他病棟へ転出したその患者さんに「会いに行って患者さんの真意を確かめたら?」という話になり……3回目検討会までの間に、事例提供者は本当に会いに行って確かめてきたのです。患者さん本人に確かめることに勝る評価方法はありません。この行動力にとても感心し、私もとても勉強になりました。

高野 亜耶

私は事例提供者の所属部署のチーフナースです。彼女は悩んだ末、自分の事例を取り上げてほしいと自薦しました。部署でもその事例について話し合いは重ねていたけれど、事例検討会に出して、他部署の方から客観的な意見をもらうことで、部署内では考え付かなかった新たな方向性を導き出すことができました。検討会の期間中、事例提供者は部署内でもいきいきと仕事をしていたのが印象的です。検討会メンバーにケアをほめてもらえたのもとてもうれしかったようです。大変だと感じる事例でも、流さずにちゃんとこういう場に出して検討することで、いい意味で物事を客観視できるようになって、事例提供者は一回り成長して帰ってきました!楽しく学べる、とてもいい機会でした。

江利山 衣子

事例検討会に参加すると、いつも初心に帰ることができます。分かっていても、油断すると、ついつい自分の主観や先入観で物事を考えてしまいがちになります。患者さんに接する時、患者さんと自分の考え方がずれていないか、その都度確認して、患者さんの本当のニーズは何かを考え続けることが、患者中心の看護につながるのだと改めて思いました。一人一人の患者さんが少しでも安心して治療を受けられるように援助するのが私たちの役目です。一人だけで考えないで、多くの人を巻き込んで「この患者さんのニーズは何だろう」と追求することの大切さを実感しました。