患者さんにもスタッフにも、
心から寄り添える看護師でありたい

CAREER STEP

新卒で当院に入職後、呼吸器内科・皮膚科病棟で4年間勤務し、CCUへ異動。その後、ICUやSCUなどを経て、16年目に看護師長就任。勤続22年目となる現在は消化器外科・整形外科等の混合病棟を担当している。プライマリー・ナーシング入門コース・中級コース・上級コースをそれぞれ修了。キャリアラダーⅣ達成。休日は、趣味のヨガやスポーツ観戦(バスケットボール)で気分転換している。

「カッコいい!」先輩方の背中を追って

もともと私は人と接することが好きで、困っている様子を見ると放っておけない性格でした。そこで看護師になって当院に入職し、最初に配属されたのは呼吸器内科と皮膚科の混合病棟。右も左も分からない新人時代に、初めてプライマリー・ナースとして関わった患者さんのことは今も忘れられません。慢性呼吸不全の末期で廃用症候群も進んでいたため、人工呼吸器の装着を必要とする方でしたが、臨床看護師としてのすべての基礎を学ばせていただいたと感じています。私にとって、まさに看護の「出発点」でした。
5年目にCCUへ移動となりました。そこで働く先輩方は、病態生理の深い理解に基づいて的確なケアを提供しながら、誇りを持って働いていました。その姿を目の当たりにして、心の底から「カッコいい!」と思いました。「私も早くこうなりたい!」と触発され、それまで以上に熱心に勉強するようになったのです。
吉田雅美

患者さんの「ありがとう」が何よりのエネルギー

12年目まで所属していたCCUにも、たくさんの思い出があります。特に印象に残っているのは、心筋梗塞後の合併症で入院されていた患者さん。気管内挿管したままリハビリテーションのために転院となったのですが、数か月後、旦那さんと一緒に自らの足で歩いて会いに来てくれたのです。その後も外来診察のたびに病棟へ顔を出してくれ、「あのときはありがとう」といった言葉をかけていただいていました。
 このように、患者さんから感謝の言葉をもらったり、ご家族と一緒に楽しそうにしている姿を見たりすることが、看護師として働く上での大きなやりがいとなっています。医療職として現場に立つ以上、つらいことや大変な経験は少なからずあるもの。だからこそ、患者さんやご家族から「幸せのエネルギー」を分けてもらえることが、この仕事を続ける上で大きなモチベーションになるのです。
 また、ストレスをためすぎないよう同僚に相談したり、話を聞いてもらったりすることも大切だと思います。同じような経験をしている仲間に共感してもらうことで、「何とかなる!」という前向きな気持ちになれるからです。私の場合、修了まで4年かかった「プライマリー・ナーシング上級コース」に取り組む過程では、何度もくじけそうになりました。それでも仲間と支え合うことで、何とかゴールにたどり着けました。このときの大きな達成感が、次の課題を乗り越えるための自信にもつながったように思います。
吉田雅美

「もの言えぬ人の代弁者」でありたい

自分が後輩を引っ張る立場になってからも、なかなか思うように指導ができず悩んだことがあります。そうしたとき、相談に乗ってくれた上司から「自分ができることは迷わずに全力でやればいいのよ」と言われ、ハッと目が覚めた思いでした。私は頭で考えすぎてしまい、行動をもって手本を示すことができていなかったかもしれない…。自分で実践できないことは誰かに教えられないと気づき、指導の方法を改めるようになりました。
 その後、ICUやSCUなどで経験を積んでいき、16年目に看護師長を拝命。それまでとは異なる目線で病棟全体に目配りするようになり、部下であるスタッフが患者さんとの関わりの中で看護の喜びを感じられていれば、それに対して私も大きな満足感を覚えるようになりました。スタッフが悩んでいるときは寄り添い、一緒に解決策を考えるように意識しています。
 もちろん、相手に寄り添うという姿勢が大切なのは、患者さんに対しても同じことです。CCUやICU、脳神経領域での経験が長い私にとって、「もの言えぬ人の代弁者でありたい」というのは看護師としての重要なテーマ。その実現のために、これからもベストの看護を提供し続けたいと思います。
吉田雅美